「誰が健診の対象か」から始めた、小売45名の5か月
| 企業(架空) | 株式会社みのりマート |
|---|---|
| 事業内容 | 食品スーパー(1店舗) |
| 従業員 | 45名 |
| 所在地 | 郊外・1店舗 |
※ 守秘義務保護のため、実際の支援経験をもとに再構成した架空の企業・事例(モデルケース)です。
郊外で食品スーパーを1店舗運営。従業員45名のうち約7割がパートです。この1年、ベテランパートの「体調を理由にした突然の退職」が続き、シフトが組めない危機に。人手不足の小売業にとって、売場を知り尽くした人がひとり抜ける痛手は、数字以上でした。
健診は「毎年やっているつもり」でした。しかし実態は、そもそも誰が健診の対象なのかが整理されておらず、受けるべき人が受けていない——。一方で扶養内で働くパートの多くは会社の健診対象ではなく、会社には結果も届きません。「誰の健康を、どこまで会社が見るのか」が、誰にも分からない状態でした。
週の労働時間をもとに、法定の健診対象者を整理しました(おおむね正社員の4分の3以上働く人は対象)。対象なのに未受診の人が複数いること、逆に扶養内のパートは会社では結果を把握できないこと——まず現在地がはっきりしました。
勤務時間内の受診とシフト配慮をルール化し、対象者の受診率を100%に。結果はリスクの高い順に整理し、声をかける人と業務配慮の型を決めて、毎年同じ流れで回るようにしました。
扶養内のパートには、自治体の健診や被扶養者向け健診の情報をバックヤードに掲示し、受診のための休み調整をOKに。あわせて「体調がおかしいとき、誰に言うか」の相談ルートを1枚の図にして掲示しました。
まず「誰が健診の対象か」の仕分けから。パート中心の職場では、ここが整理されていないことがいちばん多いのです。対象外の人の健康は“会社が管理する”のではなく、“受けられる場につなぐ”が正解——線引きを明確にしたことで、店長も迷わなくなりました。
支援開始後1年、健診対象者の受診率は100%が定着し、体調を理由にした突然の退職はゼロに。対象外のパートさんからも「自分がどこで健診を受けられるか、初めて知った」という声が上がりました。「体を気にかけてくれるお店」として、パート仲間の紹介での応募も生まれています。
支援期間 5か月(集中改善)→ 月1回の顧問契約へ