義務対応を“回る仕組み”に変えた、製造業55名の記録
| 企業(架空) | 株式会社ミナト精工 |
|---|---|
| 事業内容 | 金属部品加工 |
| 従業員 | 55名 |
| 所在地 | 地方工業団地 |
| 所属 | 工業団地協同組合・地元商工会議所 |
※ 守秘義務保護のため、実際の支援経験をもとに再構成した架空の企業・事例(モデルケース)です。
創業40年の金属部品加工会社。受注増で、パートを含む従業員が55名になった頃——所属する工業団地の協同組合の例会で、同業の社長から「50人を超えたら産業医や衛生管理者が要るぞ。うちは監督署に指摘されて慌てた」と聞かされました。調べてみると、自社はどれも未対応。指摘される前に、仲間内で気づけたのは幸運でした。
とはいえ総務は2名、労務も経理も兼任です。「産業医ってどこで探すの?」「衛生管理者って何? うちにも要るの?」「衛生委員会って何を話すの?」——分からないことだらけの状態からのスタートでした。健康診断は毎年実施していましたが、結果は個人に渡して終わり。ストレスチェックも未実施でした。
やるべきこと(産業医・衛生管理者・衛生委員会・ストレスチェック・届出)を期限つきの一覧にし、「まず何から」を明確化。総務の負担が最小になる段取りを設計しました。
地域の健診機関ルートで嘱託産業医の候補を整理。面談時の確認ポイントをリスト化し、契約と労働基準監督署への届出まで伴走しました。
衛生管理者は業種を問わず常時50人以上で選任が必要——金属部品加工も例外ではありません。しかも製造業は「第一種衛生管理者」の免許が必要です。社内から候補者を選び、受験と学習の計画を立て、選任・届出までを段取りしました。
メンバー構成と月1回の開催サイクルを設計。1年分の議題カレンダーを先に作り、「議題がない会議」にならない型にしました。
外部機関の選定を支援し、実施から労基署報告までの年間スケジュールを固定化。初回実施まで見届けました。
「全部いっぺんに」ではなく、期限と優先順位で並べたこと。総務2名の実働に合わせて“今月やるのはこれだけ”に絞ったことで、本業を止めずに3か月で走り切れました。
3か月で法定対応がすべて完了。衛生委員会は議題カレンダー方式で毎月休まず開催が定着し、現場から改善提案が出るようになりました。総務担当者は「ひとりで抱えている感」から解放され、年間の見通しを持って回せるように。
支援期間 3か月(集中整備)→ 月1回の顧問契約へ